うちの規模だと、中小企業向けの助成金は対象外だろう
対象になります中小企業事業主の判定は、資本金の額または常時使用する労働者数のいずれか一方を満たせば足ります。飲食店は小売業に区分され、資本金5,000万円以下であれば労働者数に関係なく該当します。飲食チェーンは事業規模のわりに資本金を小さく設定している企業が多く、確認してみると対象だったというケースは珍しくありません。まず自社の資本金額をご確認ください。
業務改善助成金の中小企業判定は、資本金の額と常時使用する労働者数のどちらか一方を満たせば足ります。飲食店は小売業に区分されるため、資本金がこの範囲であれば従業員数も店舗数も問われません。賃上げと設備投資をセットで進めれば、最大600万円。申請は社会保険労務士が代行します。
最終更新:2026年8月1日/厚生労働省公表の令和8年度リーフレット等に基づき記載
5項目を入力するだけで、該当コース・助成率・上限額・見込み助成額を計算します。結果はそのまま相談メールの本文に入るので、社内稟議の下書きとしてお使いいただけます。
時給の位置と、引上げ後の着地点
下の3つの数字が、そのまま稟議書の根拠になります。
試算はあくまで目安です。実際の支給額は労働局の審査で決まります。要件の適否と申請可能性は無料で診断します。
令和7年度までの感覚で準備すると、申請期間そのものを逃します。変更点は次の5つです。
業務改善助成金は、事業場内で最も低い時給を一定額以上引き上げ、あわせて生産性向上のための設備投資を行った中小企業に、その設備投資費用の一部(最大4/5・上限600万円)を国が助成する制度です。返済は不要です。
| 項目 | 令和7年度 | 令和8年度 |
|---|---|---|
| コース区分 | 30円・45円・60円・90円の4区分 | 50円・70円・90円の3区分(最低の引上げ額が50円に) |
| 助成率の基準 | 事業場内最低賃金1,000円が基準 | 1,050円未満は4/5、1,050円以上は3/4 |
| 対象事業場 | 地域別最低賃金との差額要件あり | 事業場内最低賃金が令和8年度の地域別最低賃金を下回っていれば対象(範囲が拡大) |
| 申請期間 | 通年受付 | 2026年9月1日受付開始/締切は地域別最低賃金の発効日前日または11月末日の早い方 |
| 生産性要件 | 令和7年度から廃止 | なし(決算書3期分の付加価値計算は不要) |
※ 制度内容は厚生労働省の公表資料に基づきます。交付要綱・要領の最終的な内容は必ず所轄の都道府県労働局にご確認ください。
実際の支給額は「設備投資額 × 助成率」と「下表の上限額」を比べ、低いほうになります。上の試算で選んだ条件の行に色がつきます。
| コース | 引き上げる労働者数 | 事業場30人以上 | 事業場30人未満 |
|---|---|---|---|
| 50円コース | |||
| 1人 | 30 | 40 | |
| 2〜3人 | 40 | 70 | |
| 4〜5人 | 70 | 70 | |
| 6〜7人 | 90 | 90 | |
| 8人以上 | 110 | 110 | |
| 10人以上 ※ | 130 | 130 | |
| 70円コース | |||
| 1人 | 40 | 50 | |
| 2〜3人 | 50 | 100 | |
| 4〜5人 | 130 | 130 | |
| 6〜7人 | 180 | 180 | |
| 8人以上 | 230 | 230 | |
| 10人以上 ※ | 300 | 300 | |
| 90円コース | |||
| 1人 | 90 | 100 | |
| 2〜3人 | 150 | 240 | |
| 4〜5人 | 270 | 270 | |
| 6〜7人 | 360 | 360 | |
| 8人以上 | 450 | 450 | |
| 10人以上 ※ | 600 | 600 | |
※「10人以上」の区分は特例事業者が対象です。特例事業者とは、事業場内最低賃金が1,000円未満の事業者、または直近6か月の売上高総利益率・営業利益率が前年同期比で3ポイント以上低下した事業者をいいます。
※ 物価高騰等の要件を満たす特例事業者は、通常は対象外のパソコン・タブレット・周辺機器や、定員7人以上または車両本体価格200万円以下の乗用自動車等も助成対象経費に含めることができます。
いずれも、実際にご相談の入口で出てくる言葉です。事実はどうなのかを整理しました。
中小企業事業主の判定は、資本金の額または常時使用する労働者数のいずれか一方を満たせば足ります。飲食店は小売業に区分され、資本金5,000万円以下であれば労働者数に関係なく該当します。飲食チェーンは事業規模のわりに資本金を小さく設定している企業が多く、確認してみると対象だったというケースは珍しくありません。まず自社の資本金額をご確認ください。
この助成金は事業場(店舗)単位で判定・申請する制度です。引き上げるのは事業場内で最も低い時給とその近傍の労働者であり、全社一律の賃上げは求められません。多店舗展開している企業なら、事業場内最低賃金が低い店舗を選んで申請するという設計ができます。
比較の対象は現在の額ではなく、令和8年度の新しい地域別最低賃金です。地域別最低賃金は毎年10月頃に改定され、近年は毎年大幅に引き上げられています。いま上回っていても、改定後の新額を下回れば対象になります。令和8年度は差額要件が緩和され、対象となる事業場の範囲が広がりました。
制度上、賃金引上げは交付申請の後、設備の発注は交付決定の後に行う必要があります。交付決定前に発注・購入した設備は助成対象外となり、さかのぼって認められることはありません。ここは実務で最も多い取りこぼしです。発注前にご相談ください。
令和8年度から通年受付ではなくなり、受付開始は2026年9月1日、締切は地域別最低賃金の発効日の前日または11月末日のいずれか早い日です。最低賃金の発効が早い地域では、申請できる期間が実質1か月強しかありません。見積書の取得や賃金台帳の整備は、受付開始前に済ませておく必要があります。
申請から入金までの流れと、いま何をしておくべきかを時系列で示します。
対象事業場の選定、事業場内最低賃金の確認、導入設備の選定と見積書の取得、賃金台帳・出勤簿・就業規則の整備。「先に買う」のではなく「申請できる状態を作る」期間です。
都道府県労働局の雇用環境・均等部(室)へ交付申請書・事業実施計画書・見積書等を提出します。GビズIDプライムをお持ちであればJグランツによる電子申請も可能です。
交付決定通知を受け取ってから、設備の発注・導入と賃金引上げを実施します。この順序が制度上の必須要件です。
令和8年度の地域別最低賃金の発効日の前日、または11月末日のいずれか早い日が締切です。予算に達した時点で受付が終了する可能性もあります。
設備の導入と支払いをこの日までに完了させます。納期の長い設備は、この期限から逆算した発注計画が必要です。
領収書・賃金台帳・就業規則等を添えて実績報告を行い、労働局の審査を経て助成金が振り込まれます。
制度の読み込み、書類の作成、労働局とのやり取りはすべてこちらで引き受けます。
厚生労働省所管の助成金について、事業主に代わって申請書類を作成し、提出を代行できるのは社会保険労務士に限られています(社会保険労務士法)。当事務所は社会保険労務士事務所として、書類作成から提出代行までを一貫して行います。
多店舗展開の場合、どの事業場で申請するのが最も有利かを賃金データから判定します。要件を満たさない場合は、キャリアアップ助成金など他の制度の適用可能性をご提案します。
労働局の審査で最も重視されるのは、設備投資と賃上げの因果関係です。「どの業務課題を、どの設備で、どれだけ改善し、その原資でどう賃上げするか」の論理を組み立てて記載します。
就業規則、賃金規程、労働条件通知書、賃金台帳、出勤簿の整合性は審査で必ず確認されます。不備があれば社会保険労務士として整備まで対応します。
交付決定後の発注管理、賃上げの実行確認、証拠書類の収集、実績報告書の作成と提出まで伴走します。ご担当者の異動があっても手続きが止まりません。
社内で数字を作り直す作業をなくすため、初回のご相談後に次の資料をお渡ししています。
費用は助成金の支給が決定した段階で発生します。手数料率は申請内容・事業場数により異なりますので、個別にご説明のうえ、着手前に書面でお示しします。不支給となった場合、報酬はいただきません。
資本金額と、店舗で一番低い時給。この2つが分かれば、対象かどうかはその場でお答えできます。受付開始まで残りわずかです。